[ネタバレ]映画「まる」感想

 柄本明さんの演技が大好きなわたし。
映画自体に興味はあまり湧きませんでしたが、柄本明さんが出演されているということで鑑賞してきました!

[ネタバレがあります。]

キャスト・監督

 キャストは以下の通りです。

・堂本光一
・綾野剛
・吉岡里帆
・森崎ウィン
・戸塚純貴
・おいでやす小田
・濱田マリ
・早乙女太一
・片桐はいり
・吉田鋼太郎
・小林聡美
・柄本明

監督は、
「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」などの荻上直子さんです。

名前だけ並べても、かなり豪華な顔ぶれですね。

あらすじ

 (公式ホームページより)
美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田。
独立する気配もなければ、そんな気力さえも失って、言われたことを淡々とこなしている。
ある日、通勤途中に事故に遭い、腕の怪我が原因で職を失う。
部屋に帰ると床には蟻が1匹。その蟻に導かれるように描いた○(まる)が知らぬ間にSNSで拡散され、正体不明のアーティスト「さわだ」として一躍有名になる。
突然、誰もが知る存在となった「さわだ」だったが、段々と○にとらわれ始めていく…。

個人的には、冒頭のシーン、堂本光一さん演じる沢田が
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり…」と平家物語の冒頭部分をつぶやいていた始まりかたが好みでした。

にーにょ的ストーリー解説

 自身の「〇」が社会現象を起こしたものの、さわだはそれに見合った報酬は得られず、身の周りがだんだんと変化していく。
冷たかった大家(濱田マリ)が手のひらを返したように自分のサインを欲しがり、隣人(綾野剛)からは嫉妬され、古い友人(おいでやす小田)からは「一緒に仕事をしよう」と持ち掛けられ、道行く人々からはカメラを向けられる…
自分の生活は変わらないのに、周りだけが急速に変化してゆくことに、さわだは戸惑います。しかし自分の作品がようやく世間に認められたためか、さわだは「〇」を描くことにのめり込んでゆきます。
 そんななか、さわだは自身初の個展でのパーティーの最中に、デモ集団が暴動を起こしたことによりパーティーから抜け出します。

作品のテーマ・感想

 この作品のテーマは「豊かさの基盤にある搾取と、自由のせめぎあい」みたいなことでしょうか。

この作品に登場するさわだ達の「絵を描きたい」という純粋な欲望と、それを搾取する人々。
「自分のアートが世に知られるのなら、商売道具にされても構わない」人、
「自分のアートを世に示したい、だからこそその気持ちを利用した搾取と戦う」人、
「実力があるのに、自分の作品が世に出ていかない」人、
いろんな人々が混ざり合い、羨望、嫉妬、戸惑い…いろんな感情が渦巻いていました。
 人間の醜さがはきはきと伝わってきて、かなり好きでした。

俳優さんでいうと、綾野剛さんの芝居がはまっていてよかったです。横山の陰キャラ感がみごとに表れていました。(笑)ああいう人いるよなぁ…(笑)って感じです。
堂本さんはじめかなりキャラクターにはまっている印象をうけましたが、
やはり柄本明好きとしては、ご褒美のような映画でした…!!かなり前半から登場したかと思えば、最初はあやしげな「先生」と呼ばれる人物。あの胡散臭い顔がたまりませんでした(褒めています)
次に登場したときは「お茶の先生」ということが判明。茶室でのシーンでは顔つきが一気に変化。大人しい素朴な印象でした。これによって「先生」というキャラクターが一層ミステリアスに。最後は田舎の工事現場の作業員。「底辺×高さ÷2!!」というセリフが印象的ですが、なぜお茶の先生が作業員に??(笑)
個人的にはこの映画自体に柄本明さんっぽさ(主宰の劇団東京乾電池っぽさ)を感じていたので、違和感なく笑えました(笑)
最後のシーンに多分意味はないんじゃないかと思っています(笑)


映画「まる」公式サイト
https://maru.asmik-ace.co.jp/#top


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